台湾:治安・安全・交通事情
last update : 2024/04/16
※本ページ内における記述内容は海外旅行における基本的な安全・防犯知識を身に付いていることを前提としている。
基本的な安全・防犯知識は↓ページを参照
外務省 海外安全ホームページ|海外旅行を予定されている皆様へ
https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/message.html
海外安全パンフレット・資料 > 海外安全虎の巻 – 外務省
[PDF] https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pdf/toranomaki.pdf
海外安全ホームページ: 安全対策基礎データ – 台湾
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_008.html
海外旅行保険ガイド|海外旅行保険・留学保険なら《t@bihoたびほ》
https://tabiho.jp/insurance-guide/index.html
台湾在留邦人安全の手引き – 公益財団法人日本台湾交流協会
https://www.koryu.or.jp/safety/safety/guidance/
全般
外務省のページには何か色々と書いてあるが、台灣においては海外旅行における基本的な防犯意識があればそこまで警戒する必要はない。
危ないエリアはだいたいガラの悪い人間がいたり、危なそうな雰囲気があるので事前の察知は容易。あとは酔っ払いや挙動不審な人間に近づかなければ基本的には問題ない。
また、ここ数年は起きてはいないものの、台北市内の駅や繁華街で社会的・精神的に追い詰められた人が騒ぎを起こす事件、特に2015年前後には死傷事件が複数回発生している。
交通事故やスリ・引ったくり等を未然に防ぐ意味でも周囲の状況をしっかりと見ながら歩くこと。
むしろ本当に気を付けなければいけないのは後述の交通事情の方だったりする(これも他のアジア諸国に比べればかなりマシな方ではあるが)。
台湾おける注意が必要な地域
以下に一応注意が必要なエリアを挙げておく。
萬華エリア・龍山寺周辺(台北市)
龍山寺・西昌街夜市・艋舺夜市・廣州街夜市・梧州街夜市・華西街夜市など寺社や夜市が集中するエリア。
特に華西街夜市はスッポン料理店やマッサージ店などが多く非常に独特な雰囲気がある。
「台湾 治安」でググる必ず挙がってくるエリアではあるが、ガラが悪い人間が目立つだけで目立った行動を起こしたりしなければトラブルに巻き込まれることは稀。
龍山寺や夜市は人混みである(≒スリ・置き引き等)以外の治安的な懸念点はそこまでない。
ただし、廣州街の南側や華西街と梧州街の路地は昼間でも雰囲気で察せるとは思うが、建物の外見からは判りにくいが風俗関連の商店(≒反社会的組織に関係のある物件)が密集しているため、うっかり足を踏み入れないように注意。おばちゃんによる強引な客引きも少なくないとされる。この辺りは人通りが少ない昼間の方が逆に危ないかもしれない。
ここ数年、2020年以降はかなりおとなしくなったと言われてはいるが撲滅までは至ってはいないようで、路地裏の雰囲気の悪さは相変わらずなので、幹線道路や夜市の通りからは外れないようにすること。
林森北路(台北市)
範囲は市民大道から長春路辺り。正確には林森北路から伸びる路地で住所は中山北路(新生北路)○巷だったりもする。
Googleマップを見れば判りやすいが、林森北路から東西に延びる路地は飲食店やバーが非常に多いエリア。
林森北路の大通り自体は酔っ払いが多い以外の治安的な懸念要素はそこまでない。
この林森北路エリアは主に日本人駐在員の間では風俗スポットとしても有名で、日本人男性だけで歩いていると声掛けが非常に鬱陶しい。「林森北路 夜遊び」辺りのワードで検索すると治安のよろしくない情報が出てくる。(注:当サイトではこの手の情報は扱わない)
なお、定期的に検挙を行っているようなので風俗遊びは逮捕・罰金・入出国制限等が課されるリスクが存在する。風俗関連ということは当然反社会的組織と関わりがあるケースも多いため、犯罪に巻き込まれる危険性もあると言える。
また、このエリアの宿泊施設は連れ込み宿を兼ねていることも多いため、安いダブルルームには注意が必要。隣の部屋がギシギシアンアンやかましいことがあったりなかったり…
このエリアの☆3グレード以下の宿泊施設を利用する場合は、レビューや内装写真のチェックを入念に行ったほうがいいかもしれない。
台北駅など混雑が激しい駅やバスターミナル
他国の中央駅のように目を離した瞬間に荷物が消えるレベルではないが、人通りが常に激しいためスリや置き引きの危険性は当然のように存在する。
白タクを含む素行の悪いタクシーの勧誘・物乞い・物売り・用途が怪しい募金・よくわからない主義主張やパフォーマンス等を行っている人間もそれなりに見かけるが、強引に絡んでくることはまずないため関わらなければ問題ない。
また、桃園・新竹・台中・嘉義・台南・高雄など都市中心部の駅は夜間早朝はガラの悪い人間や浮浪者が駅前の広場などにたむろしていることが多いためそういった人間や集団には近寄らないこと。
特に桃園車站(後站側)と台中車站は周辺に東南アジア系の外国人街が立地していることもあって東南アジアか南アジア系の外国人が駅前に集結しておりスラムやドヤ街っぽい雰囲気を感じるかもしれない。
実際、関わったりしなければ危害を加えられることはないが、人によってはうわぁ…となったり恐怖を覚えるかもしれないため、苦手な人は夜間の駅の利用は避けるか早足で駆け抜けること。
九份や故宮博物館などの有名観光地、商業施設
物売りやタクシーの勧誘がターミナル駅などと比べて積極的になっているが、ちゃんと断ればまず退散してくれるので意思表示ははっきりと行うこと。
特に九份は交通の便が良くないのでタクシーも強気な料金を吹っかけてくるケースがあり、白タクも出没している。
原則として乗用車は白地赤字のナンバープレートでないと有償の旅客輸送は行えない。また、タクシー(黄色の車体で行灯がある車両)以外は予約なしで客を乗せることはできないため、白地赤字ナンバーでも一般的な乗用車の客引きは白タク行為に当たる。
また、土産物屋や茶屋などの商店で価格や料金を明示していない店はあらかじめ確認するなどの自衛が必要。飲食店などは加算料金などがないかも確認。
人が集まるということは当然スリ・置き引き・引ったくりの類もいるので周囲の挙動不審な人間にも注意が必要。
直近2023年の日本人旅行客に対するスリ被害は日台交流協会によると、台北地区では故宮博物院・忠烈祠・中正紀念堂・龍山寺・永康街・台北101・世界貿易センター・西門町・士林夜市・饒河夜市・寧夏夜市・九份、高雄市内では蓮池潭・六合夜市・瑞豐夜市。その他各種飲食店、空港や駅等となっている。
台湾安全情報(2023年第1四半期) | 公益財団法人日本台湾交流協会
https://www.koryu.or.jp/news/?itemid=3336&dispmid=5287
士林夜市や六合夜市などガイドブックで大きく取り上げられている夜市や市場街
前述の有名観光地と同じではあるが、金銭を触る機会が増える上に、場所や時間帯によってはラッシュ時の駅や電車内レベルの人混みになることもあるのでスリの危険性は高いと言える。
東南アジアやヨーロッパ諸国のスリのように高度な技術を駆使したり強盗紛いなひったくりはまずいないので、尻ポケットから財布が見えている状態や鞄が開けっ放しなど、どう見てもカモに見える状態でなければまず大丈夫かと思われる。
また、価格を表示していないぼったくり屋台や店舗も存在するので、価格を出していない店には近づかないようにする。そういった店は呼び込みや勧誘がしつこいケースが少なくない。
士林夜市には意思疎通が不自由な海外旅行客をターゲットにしたぼったくりフルーツ屋台が存在しているようで、2019年1月頃にいくつか摘発されたようだが、しばらくしたら復活する可能があるので注意が必要。
臺北市政府產業發展局-針對士林夜市現切水果消費爭議案,本府加強稽查遏止亂象
https://www.doed.gov.taipei/News_Content.aspx?n=F28B775DFA6D1A44&sms=72544237BBE4C5F6&s=BAC86A0E6FDBAA5D
台北101の北東、松仁路・松壽路が交差するエリア
ダンスホールやナイトクラブが固まっている繁華街エリアで、盛り場とも言える。日本で例えるなら六本木などが近いと言えるか。
酔っ払いや羽目を外した輩、様々な国の人間が集まる関係で、夜間に女性だけで行動していると強引なナンパなどに絡まれる可能性がある。男でも一人はもちろん、少人数の場合でも注意が必要。
ダンスホールやナイトクラブを利用する際はスリや置き引き以外にも薬物犯罪(飲み物への睡眠薬混入等)に巻き込まれないための対策や心構えが必要。
また、台北101や信義エリアの安宿は夜遊び目的で宿泊する外国人が多く、こういった層は全般的にモラルや遵法意識が低い傾向にあるのでドミトリーなどの相部屋では注意が必要。
西門町
台湾の渋谷とか原宿とか呼ばれることもあるが、夜間や深夜の雰囲気もだいたいそんな感じではある。
多くの店舗が閉まり始める22時以降はなるべくほっつき歩かないようにする。
総統府・立法院・台北市政府・交流協会等外交施設の周辺
政治的に面倒な人たちが集まることが多いため、必要がなければ近寄らない方が良い。
2019年頃に筆者が観測したところ、立法院周辺はテント村のようなものがあったり、赤い国旗を掲げてうろうろしている集団を見かけたので、そういった人間や集団には近づかないことが重要。
また、この手の団体は日本や日本人も糾弾対象にしていることが多いため、拡声器で罵声を浴びせてくることもある。大抵は中国語で叫んぶだけだが、稀に怪しい日本語で叫んでくることもある。反応したら負けなので無視すべき。直接絡んでくることは、こちらが抗議や反撃に及んだりしなければまずないが、盛り上がりすぎていると暴徒に発展する危険性があるため、その際は即座に退避すること。
台北市政府や交流協会周辺は総統府や立法院のように常時面倒な集団などがいるわけではないが、特定の日(二二八和平記念日・終戦記念日・国慶節など)にデモや主張活動を行う団体がいるため、こういった日の前後は特に注意が必要で、訪問の見合わせも検討した方が良い。
太魯閣渓谷(特に九曲洞付近)
2017年9月にサイクリングをしていた日本人が落石の直撃を受けて重体、その後死亡するという事故が発生している。
また、2024年4月に発生した花蓮地震では太魯閣國家公園内の登山客を中心に死傷者や脱出困難者が多数発生し、道路寸断で天祥地区の住民やホテルの従業員と旅客が孤立するという事態にも発展した。
中橫公路(台8線)は非常に落石が多い道路で九曲洞付近は特に多く、落石による死傷事故が年数回の頻度で発生している。そのため天候が荒れやすい5~10月は頻繁に通行止めも発生している。
このため大雨、強風、台風、地震(震度2級以上)が治まってから1週間程度は警戒する必要がある。
また、遊客中心などの各観光拠点でヘルメット(安全帽)の無料貸し出しが行われているので利用することを強く推奨。
太魯閣國家公園全球資訊網-中文版-常見問題
https://www.taroko.gov.tw/News_toggle.aspx?n=5407&sms=10316&_CSN=1207,2348,2351&page=5&PageSize=10
「進入太魯閣地區如何借、還安全帽
?」のFAQの項によると太魯閣遊客中心ではヘルメットの貸出時間が8:30~15:00、返却が17:00までとなっている
その他注意が必要な事象
野犬・野生生物
流石に台北の中心部では滅多に見かけないが(萬華區・士林區・北投區などにはいる)、特に南部・東部地域では至る所で見かけ、花蓮や台東では駅やバスの待合所で涼んでいることもある(餌をやっている様子はなかったので飼い犬ではなさそう)。
基本的に一日中バテ気味で積極的に行動する気配は見られないので、こちらから挑発したり、歩道で死んだように寝ているところをうっかり踏んだりしなければ大丈夫かと思われる。
犬に限らず台湾の動物は全般的に人間への警戒心が薄い傾向があるように感じる。
台東市の中央市場付近の商店の前で死んだようにグダっている犬。こちらは段ボールが敷いてあるので飼い犬かもしれない。歩道のど真ん中で寝そべっているため踏まないように注意。
なお、狂犬病に関しては、2013年7月に野生のイタチアナグマから検出されたという報告があるので、危険性がゼロの地域でないということは頭に入れておく必要がある。
野生生物に関しては当然ではあるが、狂犬病以外の病原体を保有していることが多いため絶対に接触しないこと。
傷を付けられたり体液が付着した場合は現地の医療機関や保健所、もしくは帰国後の空港等の検疫所や最寄りの保健所等に相談すること。
海外へ渡航される皆さまへ!|FORTH|厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220722_00001.html
但し、山間部の野生生物、特に哺乳類の場合は狂犬病の危険性があり一刻を争う事態になりかねないため、医療機関や保健所が見当たらない場合は警察署や消防署、その他公的機関、ビジターセンター、可能そうであれば宿泊施設や商店などのスタッフに事情を説明して取り次いで貰うこと。
物乞い・募金活動
主に大都市の中心的な駅とその周辺、バスターミナル、有名な観光地施設前や観光夜市などで多く見かける。
積極的に絡んでくるケースは稀だが、中には歩き回って入れ物をこちらに突き出して来たり、障がい者を利用した物乞い紛いの募金活動も存在する。
特に出入口が開放されているタイプのバスターミナルは警備員が配置されてないことが多いためか巡回してくる物乞いに結構な頻度で遭遇する。
多くの場合はそこまで積極的に絡んでくることはなく、歩き回っているタイプも通りすがりに入れ物をこちら側に差し出してくる程度なので、こちら側から絡まなければすぐに立ち去って行く。
ただし、知的障がい者による募金活動(縣や市の社会局の認可証などを首から下げた合法と思われるものもいるが、募金を装った物乞い行為のことも多い)はこちらの拒否反応を理解してくれないことが多く、無視しても長時間要求を続けてくる傾向が強いため、逃げるか適当な硬貨を数枚を突っ込んで退散して貰った方が良いかもしれない。下手に長時間接触を続けていると無用なトラブルに巻き込まれる恐れがある。
※見方によっては酷い言い方だが、(少なくとも先進国相当の国家や統治地域の)社会的弱者は現地の行政機関や援助団体等が解決すべき問題で、事情もよく解かっていない海外からの旅行者が係わるべきではないと筆者の考える。
タクシーのトラブル
計程車のページも参照
「台湾 トラブル」で検索すると必ず挙がる項目ではあるが、タクシー以外の旅行トラブルがそこまで多くないので多く報告されているように感じるとも言える。
確かに2010年頃まではタクシー運転手による犯罪や不正行為は大小あれどそれなりにあったようで、1990年にはタクシーで拉致された日本人旅行客が殺害される事件があった(なお、この事件の影響で日本からの旅行者が目に見えて減少した模様)。
近年は取り締まりがかなり厳しくなっているため、犯罪レベルの事案に遭遇することは稀くらいには改善しているとされる。
ただし、態度や対応が悪い運転手は現在も一定数存在はするため、運転手の服装や挙動、車両や車内の状態や清掃状態が悪い場合は乗車を見送る判断も必要。
注意点を簡単にまとめると
- 車両や運転手が汚いの場合は絶対に避ける
- ドライバーから話しかけてきたり勧誘してきた場合も避ける
- 可能な限り予約や乗車記録が残る手段で乗車する
- 不安や疑問を感じたらさっさと降りる・乗り換える
要は基本的に手入れがなされていない車両、客商売する気がなさそうな身なりのドライバーは避けること。
また、タクシードライバーはどの国でも底辺職の傾向があるが、台湾でもその傾向はかなり強い。
「台湾 タクシー 安全」等のワードでググると、個人タクシーは犯罪歴がないと認可が下りないから安心というブログや書き込みが引っかかるが、会社所属のタクシーより俺様ルールを要求してくる傾向があるので、別の意味でトラブルに発展する可能性はあり、当たり外れが激しいとも言える。
個人と会社所属のタクシーの見分け方は、ヘッドランプが長方形でシンプルに「TAXI」や「出租汽車」とだけ書かれているものは個人、それ以外の円形だったり装飾があり会社名やロゴが入っているものは会社や団体に属しているタクシーとなる。
ただ、小規模の会社や団体所属のタクシーは個人タクシーと対応の差があまりないため、万全を期するのであれば大手の台湾大車隊、大愛計程車、大都會衛星車隊、城市衛星、皇冠大車隊、中華衛星車隊あたりを選ぶと良い。
写真前方の「出租汽車」のヘッドマークの車両が個人、後方の飾り気のあるものが会社団体所属の車両
タクシーの勧誘は空港、駅、長距離バスの待合室、観光施設前などいたるところで絡まれるがスルーを推奨。
高速道路代、トランク利用料(現在は料金制度改定によりメーター制のタクシーは請求できない)等の名目で法定より高い追加料金を請求して来たり、ドライバーと繋がりのある土産物屋などに連れて行かれたりという事例が報告されている。
また、コンビニのマルチメディア端末・タクシー会社のWebやアプリから配車の手続きをすると乗客の手元にも呼び出した控えが残る(当然タクシー会社にもどのドライバーと車両が向かったのかという情報が記録される)ので、何かあった場合の車両の特定が容易に可能で、もちろんこれらはドライバーが悪さをしないためのけん制にもなる。
あと、一部のブログや掲示板には警察署から呼んでもらうなんてありますが流石に迷惑なので、というかそもそも警察の業務ではないのでやるべきではない。
…と言いたいところではあるが、交流協会による2010年時点での注意喚起ではこの手法を推奨している。やるかやらないかは自己判断で…
タクシーの治安問題はハズレの運転手を引いたときの不快感が強く残る傾向にあり、個人ブログなどではかなり感情的になっているものも少なくない。
また、現地在住者の治安情報の発信は注意喚起のためか大げさな表現になりがちな傾向がある。また、台湾メディアは事件事故を過激な表現で大げさに報道する傾向にあるため、これも大げさな注意喚起になりやすい要因の一つとも言える。
台湾における交通事情
日本の運転免許保有者が台湾において車両を運転するための制度 |
公益財団法人日本台湾交流協会
https://www.koryu.or.jp/consul/drivers/detail1/
日本の運転免許証を台湾で使うための中国語翻訳文について | JAF
https://jaf.or.jp/common/visitor-procedures/taiwan
千屋通信所-旅遊資訊: 台湾版ドライバーガイドブック(駕駛人手冊)
https://cytn-info.blogspot.com/2021/12/blog-post_14.html
リンク先には色々と書かれているが、後述のようにそもそも交通規則の概念が日本と大きく異なるので周りをよく見て合わせて行動することが重要。
台湾の街中での歩きスマホや歩行中にヘッドホンを使用は論外であり(台湾でも「低頭族」とよばれるくらい社会問題になってはいるが)、そのような習慣がある人は移動中はスマホやヘッドホンをカバンの奥底など簡単に取り出せない箇所にしまっておくなどの対策が必要かと思われる。
交通規則は基本的に道の流れを適切に制御するものであって交通弱者を守るためのものではないと考えた方が良い。
以下、台湾の街中を歩行する際の注意事項
・車両は右側通行で歩行者は対面通行
・道路上の事実上の優先順位はバス>車=バイク>(超えられない壁)>自転車>歩行者
・信号機はカウントダウンが0になった直後に変わる、点滅などの猶予はほぼない
・歩道は凸凹(台北以外は凸凹度合いがさらに酷くなる)
・まともに交通規則が守られているのは台北の都市部くらい
特に高雄や屏東は交通規則が守られていないことが前提で行動しないと危険
台湾における歩道
この程度の段差(20cm程度)ならまだマシな方で、酷いと40cmくらいある場合がある
重いキャリーカートを引きずりながらの街中散策はもはや修行の域
台湾の都市部の街中の通りは上の写真のようになっていることが多い。
ガード下(建物内)は「騎樓(Qílóu /チィロゥ)」と呼ばれる台湾特有の建築様式の一つで、一応歩道ではあるものの私有地なので、建物の管理者や入居店舗などがバラバラに管理しているので上に挙げた写真のように凸凹が酷い傾向にある。
騎樓は法令上では歩行の妨げになるようなものは置いてはいけないことにはなっているものの、私有地であるせいか入居者側が好き勝手使っていることが非常に多く、食堂のテラス席になっていたり、通行不能なレベルで物が置かれているケースも少なくない。
その右側の一見歩道っぽい部分は「公道上の歩道」ではあるが、ほぼバイク置き場になっているのでまともに通行可能なケースは大通り以外は稀。
台湾におけるバイク(スクーター)
台湾ではスクーターが日本の自転車感覚で乗り回されおり、路地裏だろうが広い歩道だろうが商店街だろうが夜市が展開されていようが爆走してくる。そしてクラクションは鳴らさずに真横ギリギリをすり抜けてくることが非常に多い。
さらに恐ろしいことに、最近は電動スクーターが急速に普及しているため音もなく飛び出してくるケースが増えている。
ちなみに台湾では基本的に最高速度25km/h以下の電動スクーターや電動自転車(自走機能付きも含む)は運転免許が不要。
ただ、流石に事故が頻発しすぎたのか2023年11月より満14歳以上、ナンバープレートの掲示とヘルメットの装着義務が課された(電動アシスト自転車は対象外)。なお、この規制による交通安全に対する貢献は現状では限りなく薄い。
バイクにぶつけられないポイントは、バイクがこちらに向かって来たら下手に動いて回避しようとせずその場で止まること。相手は慣れっこなので上手く避けてくれる。
以上のような交通事情を考えると、死角があったらバイクや自転車が飛び出してくることが前提で、一時停止などするはずがないという前提で考えた方が良い。
なお、前述の通り高雄や屏東は交通モラルが劣悪で、スクーターが歩道を爆速で通行することは珍しくなく、酷いと車まで歩道を走行しているケースがあるので、大通りの広い歩道は別の意味で注意が必要。
関連記事
台湾:旅行中の非常事態に備える
https://tw.cytn.info/p/taiwan-travel-emergency.html
台湾:衛生・病気対策
https://tw.cytn.info/p/taiwan-hygiene-disease-prevention.html
関連リンク
サイト内検索結果(日本語) | 公益財団法人日本台湾交流協会
https://www.koryu.or.jp/searchresults/?Search=台湾安全情報
※交流協会のサイトで発表している治安状況や邦人被害の統計
2024/3/26:全体的に更新、0403花蓮地震に関する記述を追加
2024/3/26:全体的に更新
2022/11/8:リンク更新
0 件のコメント:
コメントを投稿
* スマートフォン画面の場合は上の「コメントを投稿」をタップすると入力欄が表示されます。
* 投稿されたコメントは管理人のチェック後に公開されます。著しく不適切な内容や、記事との関連性がないもの、個人の特定ができそうな内容を含むようなコメントは公開されません。
* 管理人による返信が必要なものは「こちら」に記載のメールアドレスかメッセージフォーム等から送信して下さい。
*入力されたコメントの扱いについては「こちら」