台湾:信用卡・電子支付(クレジットカード・電子決済)
last update : 2024/01/29
※2020/7頃以降に発行されたJCBブランドのカードは「Cirrus」マークが付与されていないため、JCB非対応のATMでの現金引き出しができなくなる。
台湾においてはJCB対応ATMは比較的多いが、臺灣銀行のATMからは引き出せなくなるので注意。
↓JCB公式からの発表はないが、提携先の発行会社からはいくつか注意書きが出ている
JCBブランドの海外キャッシングサービスご利用について | セゾンカード
https://www.saisoncard.co.jp/customer-support/information/20190813_1/
楽天銀行カードの海外キャッシングサービス変更に関するお知らせ
https://www.rakuten-bank.co.jp/card/info/201116/
IYOCA JCBの海外ATM利用時のご注意について|2020年|伊予銀行
https://www.iyobank.co.jp/news/2020/1192716_1535.html
JCBブランドカードの海外キャッシングサービスご利用について – お知らせ –
PayPayカード(旧Yahoo!カード)
https://notice.yahoo.co.jp/card/archives/20200228.html
カード裏面に署名欄がないカード、カード番号の表示が券面にない「ナンバーレスカード」について
台湾ではこういった物理的なカードは主要カード会社(銀行)のサイトを見ても発行されている形跡はなく、仮にされていても知名度が著しく低いため、対面決済などでは利用の拒否をされるリスクは高いと言える。
そのため、サイン欄及びカード番号記載のあるカードは最低でも1枚は持っておいたほうが良い。
但し、不正利用リスクはあるので利用明細のチェックは怠らないこと。
クレジットカード
クレジットカードが利用可能な施設であればVISAやMasterCardと変わらないくらいJCBも利用可能。最近はVISA PayWaveなどコンタクトレス決済に対応する店舗もショッピングセンターを中心に増えてきた。
利用可能な国際ブランド
(利用可能な商店や施設では)VISA、MasterCardはほぼ共に利用可能で、JCBも利用可能なことが多い。
これはクレジット加盟店の開拓を銀行が行っており、JCBはここ数年で多くの台湾の銀行と提携を進めている部分が大きいと思われる。
ただし臺灣銀行とは提携がないため、ここがアクワイアラ(決済を受け付ける金融機関)の加盟店ではJCBが利用できない。
ちなみにAMEXとDinersはほぼ利用不可と考えた方が良いくらい台湾では利用できる箇所が少ない(AMEXに関しては最近は少しづつ増え始めてはいるが)
ATMも花旗銀行(CitiBank)くらいでしか利用できない。
銀聯(Union Pay)は中国人観光客が訪れそうな場所でたまに表示を見る程度だが、昨今の情勢のためか銀聯マークを表示する店舗は増加しているイメージは薄い(極端に減っているイメージもないが)
利用可能場所
小売店
百貨店、ショッピングモール、海外旅行客の利用の多い土産物屋、ブランド品店、と日本とそこまで変わらない。
コンビニでは松山機場など特殊な立地の店舗を除いてクレジットカードは利用できない。
また、FamilyMart(全家)や全聯福利中心など一部のチェーン店では、台湾の金融機関発行のクレジットカードしか対応していないといった店舗も存在する。
飲食店
意外と利用できないことが多い。屋台形態も当然利用できないが、寧夏夜市では悠遊卡の決済を扱う屋台があったり、花蓮市の東大門夜市は全体で支付寶など各種電子決済が導入されたりと一部の観光客向け夜市では電子決済の普及が始まっているがまだ少数派ではある。
また、台湾のQRコード決済サービスは台湾の金融機関口座や居留証の登録が必要なものがほとんどなので、実質海外からの観光客は利用できないと言えるのが現状。
宿泊施設
デポジットの関係もあるためか利用できることが多いが、デポジットのためだけに導入・提示を要求して決済は現金で要求してくる施設がある(台湾においても問題があるため台湾政府観光局などに通報を推奨)
公共交通機関
↑國光客運の自動券売機
台鐵、高鐵、バス会社では國光客運と統聯客運の営業所で利用可能。國光客運は最近券売機の導入が進んでいる。
高雄捷運、桃園捷運などでは改札機のコンタクトレス決済(タッチ決済)の導入が進んでいるが、台湾国外発行のカードだと出場時にエラーが発生するという報告を耳にするため、余裕がない状況での利用は非推奨。
自動販売機
黑松の飲料自販機では悠遊卡やQRコード決済が利用でき、何故か日本アカウントのLINE Payでも決済が通る場合がある。これはオンラインショッピング扱いになっているようで、日本円の残高やポイントは利用できずクレジットカードの登録が必要。
現金決済との比較
クレジット決済と両替やキャッシングをして現金決済をした場合どちらが得かの比較をすると、後者の方が若干得になるケースが多い。
クレジットカードでショッピングした場合、各国際ブランドが決めたレートに1.6~2%程度を上乗せした金額が請求として上がってくるが、キャッシングの場合は利息制限法の関係で原則これがかからない。利息はかかるが、返済までの期間が1ヶ月程度までであればキャッシングの方が得。
ただ、現金は紛失・盗難に遭うと補償は一切ないためクレジットカードのショッピング利用の価値がない訳ではない。
決済通貨問題
これは外国人利用が多い商店でよくあるが、決済通貨が日本円(もしくはカード発行国の通貨)にされることがある。
決済端末側の設定で自動的に切り替えてくるケースと、商店側が手動で切り替えるケースがあり、後者だとぼったくりレートの可能性があるのでサイン前にちゃんとレートの計算をすること。
また、レシートに台湾ドル建てと日本円建て両方が出力されている場合もあり、決済通貨を選択できる場合もある。
海外利用手数料も考慮して計算した結果、納得がいかないのであれば台湾ドル建てで決済をし直して貰うか、交渉をした方が良い。
以下のアプリはVISA
Europeの公式アプリ(UIは英語)で、VISAの現時点のレートが表示できる。
他の国際ブランドでもそこまでレートの差はなく、手数料(Bank
Commission)を含めた計算ができる。
Visa Travel Tools – App Store
https://itunes.apple.com/jp/app/visa-travel-tools/id1015863496?mt=8
Visa Travel Tools – Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.monitise.mea.vetravel&hl=ja
各国際ブランドの基準レート
Visa
https://usa.visa.com/support/consumer/travel-support/exchange-rate-calculator.html
Mastercard
https://www.mastercard.us/en-us/personal/get-support/convert-currency.html
JCB
JPY前日分:https://www.jcb.jp/rate/jpy.html
USD過去分:https://www.jcb.jp/rate/usd.html
※いずれもレートのみの表示で計算機能はない
American Express
※基準レートのWebページなし
Diners Club
※基準レートのWebページなし
非接触(コンタクトレス/NFC)決済
Apple PayやGoogle Payは日本国内においてはウォレット内に存在する電子マネー、国際ブランドのコンタクトレス(NFC)決済やSuicaやEdy等を指すことが多い。
上記写真(全家便利商店)のような決済案内ステッカーの場合、「信用卡支付」(クレジットカード支払い)にカテゴリ分けされており、Apple PayやGoogle Payに登録したクレジット/デビットカードのコンタクトレス決済となる。
このステッカーでは信用卡(クレジットカード)を介した決済になるため「信用卡支付」(クレジットカード支払い)にカテゴリ分けされていると考えられる。
但し、前述の利用可能場所の項目の通り全家(や全聯)は台湾発行のカード会社の決済しか通さないためApple PayやGoogle Payのロゴがあっても利用できないという報告がある(本記事のコメント欄参照)。
全家や全聯意外であれば実際のところ、支払う場合はApple PayやGoogle
Payと言っておけば問題ないと思われる。
但し、登録カードがJCBの場合、国際ブランドのコンタクトレス決済として通された場合は前述のアクワイアラの問題で利用できないケースがあるため、ウォレットのメインカードはVISAかMastercardにしておいた方が色々と面倒がないと思われる。
※2024/1/29追記
コメント欄に全家で日本発行のクレジットカードを紐付けたApplePayだと決済が弾かれたり通ったりという報告がある。
なお、当然ではあるがApple PayやGoogle Payに設定された決済方法がiDやQUICPayだと国外の加盟店ではごく一部の例外を除いて決済できないので、国際ブランドのコンタクトレス決済を設定しておくこと。
ちなみにApple Payは、Apple Payのコンタクトレス決済に対応しているクレジットカードはそれなりにあるが、Google Payの場合だとGoogle Payに対応している日本のクレジットカード会社は三井住友カードとエポスカードくらいしか対応していない(銀行発行のデビットカードはそれなりにある)。
電子決済利用可能箇所一覧
※2023/6/11時点で筆者が確認したもののみ、店舗や入居施設、店員によって扱いが異なる場合あり
※誠品書店などどう考えても使えるだろう感のある店舗等の記載は除外
※基本的にクレジット決済が可能な店舗はコンタクトレス決済も利用可能
小売店
- 7-ELEVEN:クレジットのコンタクトレス決済は利用可能(接触ICチップ決済については不明)
- 萊爾富(Hi-Life):クレジット決済対応
- 家樂福:クレジット決済対応
- 小北百貨:クレジット決済対応
- 金興發生活百貨:クレジット決済対応
- 金玉堂文具:クレジット決済対応
- 日本橋資訊廣場:クレジット決済対応
利用不可又は制限がある店舗
- 全家(Family Mart):海外発行のクレジットは利用不可(ApplePay、GooglePay経由は未確認)
- 全聯福利中心:海外発行のクレジットは利用不可(ApplePay、GooglePay経由は未確認)
- 光南大批發:海外発行のクレジットは利用不可(ApplePay、GooglePay経由は未確認)
利用可能とはあるが未確認
- OK超商(OK mart):クレジット決済(VISA/Mastercard/JCB/AMEX)対応
交通
- 台鐵(VISA/Mastercard/JCB/AMEX、窓口と券売機、電子刷卡の増値を除く)
- 高鐵(窓口、券売機)
- 台北捷運(一部の窓口と券売機、窓口は旅遊票の購入、券売機は24/48/72小時票の購入のみ)
- 高雄捷運(券売機、窓口未確認、旅遊票の購入のみ)
- 國光客運(窓口、券売機)
- 統聯客運(窓口)
- 和欣客運(券売機、窓口は未確認)
関連リンク
海外ATMでの引き出し方 現地通貨をおトクに調達する方法 - ソニー銀行
公式ブログ
https://blog.moneykit.net/2018/02/moneylife0216.html
※海外ATMからの引き出し方
Apple Pay に対応しているアジア太平洋地域の銀行とカード発行元 - Apple サポート
(日本)
https://support.apple.com/ja-jp/HT206638
非接触型決済に利用できるお支払い方法の確認 - Android - Google Pay ヘルプ
https://support.google.com/pay/answer/7454247?sjid=44272586896982353-AP
Apple
Payが使えるお店と対象のクレジットカードについて|クレジットカードの三井住友VISAカード
https://www.smbc-card.com/mem/addcard/applepay/pop/visa.jsp
Google Pay™
Visa 対応クレジットカード一覧|クレジットカードの三井住友VISAカード
https://www.smbc-card.com/mem/addcard/pop/googlepay_credit.jsp
ASCII.jp:海外旅行に行くならApple PayかGoogle Payは必ず用意しておきたい
https://ascii.jp/elem/000/004/128/4128284/
MWC取材のお供として大活躍したGoogle PayとApple Pay - ケータイ Watch
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/minna/1393939.html
関連記事
台湾:通貨・外幣兌換(外貨両替)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-currency-exchange.html
海外決済取扱手数料の安いカード
https://cytn-blog.blogspot.com/2020/05/overseas-banking-low-fee.html
海外居住先対応のあるクレジットカード
https://cytn-blog.blogspot.com/2020/12/supports-living-overseas-creditcard.html
海外居住先対応のある銀行
https://cytn-blog.blogspot.com/2020/12/supports-living-overseas-bank.html
台湾で見かける「U CARD」というクレジットサイン
https://blog.chiyatani.net/2020/04/ucard.html
2024/1/29:コメント欄の情報を追記、その他全体的に更新
2023/11/09:非接触(コンタクトレス/NFC)決済の項目を更新
2023/7/03:電子決済利用可能箇所一覧を追加
2023/5/17:リンク追加
2023/1/12:非接触(コンタクトレス/NFC)決済の項目及びナンバーレスカードの注意書きを追加
4 件のコメント:
Apple Pay決済でも全家は日本のクレジットカードだと弾かれました。
コメントありがとうございます。
ひとまず記事内に反映させておきます。
改めて調べたらどうもApple/Google Payのシステムで決済が通るのはどうやらオンライン限定のようで、
国や地域によってはそういうところもあるかもしれませんが、少なくとも台湾では日本と同様にクレジットカードのNFCコンタクトレス決済経由と考えて良さそうです(全家のステッカーを見ると信用卡支付にカテゴリ分けされてますし)
全家がそうなると同じく台湾発行のクレジットカードしか受け付けない全聯福利中心も同様に弾かれる可能性は高そうです。
全家での海外発行クレジットカードによる決済は、店舗によっては可能でした。
インターネット上では、端末設置銀行が国泰世華銀行か台新銀行かで利用可否が変わるという情報も見られますが、私自身はそこまで検証していないため、使える店舗もあるという事実だけ報告させていただきます。
>匿名 さん(2023年11月12日 9:53:00 JST)
情報ありがとうございます。
チェーン店なのに端末設置銀行がバラバラなのですか…(そこまで気にしたことはなかった)
設置時期や地域によって異なるとかなのでしょうかね。
本来使えないはずなのに何故か決済が通るというのは他国でも稀にあるので(筆者も以前フィンランドで非加盟店のはずでJCBが通った経験あり)、國世・台新のケースもそういった現象なのかもしれません。
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