台湾:國道客運・公路客運(高速バス・都市間バス)

last update : 2024/03/22

基本情報

國道客運

台湾では國道は高速公路(高速道路)を指し、國道を利用した長距離都市間路線がこれに当たる模様。

都市間輸送が目的の路線なので乗車地と降車地がはっきり別れている路線が多い。

台湾の西側の長距離路線は台中で途中休憩&乗降が行われることが多い。

公路客運

長距離もしくは複数の地域を跨る市區公車(市バス)といった感じの路線。

基本的に一般道路を通る都市間路線がこれに当たるようだが、部分的に高速公路を経由するものも存在する。

地域によっては市區公車(縣市政府が運営、バス運行会社が受託する運営形式)と混在している場合もある。

運営形態上の分類としては縣市政府が管理して交通局・民営バス会社が運行を担当するのが「市區公車」、交通部公路總局の管轄で民営バス会社が運行するのが「公路客運」になる模様。

おおむね走行時間が2時間を超えるような路線は途中休憩があることが多いが、休憩場所はバスターミナルや営業所・ガソリンスタンド・便利商店・適当な駐車場などバラツキが大きい。

夜間運行バス

台湾の西側、台北・台中・台南・高雄・屏東間、及び桃園機場-台北・台中の國道客運路線はほぼ24時間運航便がある。

但し、日本の夜行バスのようにカーテンを閉める習慣はないので睡眠には向かない。
そもそも台北-高雄の乗車時間が4.5~5時間程度と短い(深夜で飛ばしていると4時間くらいで到着することも)。

路線番号

 

台湾を走るバスで、基本的に4桁の系統番号が振られているものが國道客運や公路客運に該当する。
但し、公路客運から市區公車に移管されても4桁の路線番号で市區公車扱いになっている路線も存在する(桃園市など)

採番規則は推測だが1桁目が地域区分になっているようで、運行事業者の本拠地のある地域で分類されているように見える。
1と2が台北・新北・基隆・宜蘭・花蓮、3はかつて阿羅哈客運が38xx、39xx番号を利用していたのでおそらくこれも1と2と同じ、4は所属がないので不明、5は桃園・新竹・苗栗、6は台中・彰化・南投、7は雲林・嘉義・台南、8は高雄、屏東、台東。

2桁目は基本的に運行事業者ごとに割り当てているようだが、運行路線が少ない事業者は3桁目で分けられているように見える。

また、運営移管等で他の事業者が引き継いで番号がそのままの路線も存在するため、法則が当てはまらない路線番号もある。

9xxx系統は共同運行便だが、バス運行会社撤退等で単一の事業者で運行されている場合もある。

10xx:基隆客運首都客運臺北客運
11xx:花蓮客運、統聯客運、新北客運(119x)
12xx:三重客運(121x)、日豪客運(125x)
13xx:葛瑪蘭客運
15xx:首都客運、泰樂客運、日豪客運、國光客運
16xx:統聯客運
17xx:亞聯客運、國光客運
18xx:國光客運
19xx:大有巴士、葛瑪蘭客運
20xx:大都會客運中興大業巴士、國光客運、豪泰客運汎航通運(200x)
38xx、39xx:阿羅哈客運
50xx、51xx:桃園客運
52xx:長榮國際儲運(520x)、亞通客運(525x)
53xx:中壢客運台聯客運(535x)
56xx:新竹客運
57xx:金牌客運
58xx:苗栗客運
59xx:科技之星交通
61xx:台中客運
62xx:全航客運杉林溪客運豐榮客運
63xx:總達客運
66xx:南投客運豐原客運(660x)
67xx:員林客運
68xx:杉林溪客運、南投客運、員林客運、彰化客運、台中客運
69xx:彰化客運
70xx:日統客運
71xx:臺西客運
72xx:嘉義客運
73xx:嘉義縣公車處
74xx:新營客運
75xx:和欣客運
77xx:嘉義客運、臺西客運
80xx:高雄客運
81xx:鼎東客運東台灣客運
82xx:屏東客運
9xxx:共同運行路線
0xxx:臨時路線、その他

運賃

公路客運の運賃は「距離 × 運賃レート」 の距離制の運賃で、20元程度の最低運賃が設定されている。

國道客運は三排座(3列シート)、四排座(4列シート)で運賃レートが変わり、路線によっては2列シートも存在する。

また、曜日や時間帯で適用運賃が細かく分かれている。
基本的に週五(金曜)の午後~週日(日曜)夕方頃までが高くなる傾向にある。

↑チケットカウンターの現在の運賃掲示

運賃区分としては以下のようなものがある。

全票・原價:通常運賃、混雑する日や時間帯の運賃区分
優惠・促銷:優待・割引運賃、閑散時間帯の運賃区分
半票:半額運賃、子供(身長150cm未満かつ満12歳未満)、老人や身体障碍者(台湾の公的機関発行の身分証類が必要)

最近は渋滞緩和のための公共交通誘導施策として、連休前後は運賃が安くなる傾向にある。

↑春節期間は85折(85%の価格)で各公共交通機関との乗り継ぎ割引が適用される案内のポスター

乗車方法

↑臺北轉運站のチケットカウンター群

 

↑國光客運の自動券売機と乗車票

↑統聯客運の乗車票

國道客運

市區公車のように乗降できる路線もあるが、座席指定が存在する路線や便はチケットカウンターで発券が必要。
國光客運と統聯客運のカウンターではクレジットカード(VISA・Mastercard・JCB)が利用可能。

座席指定は起点やその周辺の轉運站(バスターミナル)くらいでしか行われないことが多く、途中停留所から乗車する場合は自由席化することが多い。

台北→高雄のような利用客が多い路線は事前予約に対応しているものもある。

予約方法はバス運行事業者の営業所やカウンター、便利商店(コンビニエンスストア)のマルチメディア端末、Webやアプリからのオンライン予約。便利商店の端末から発券する場合は5~10元程度の手数料が加算される場合が多い。

但し、オンライン予約は身分証番号の入力が必要になることが多く、パスポート番号が入力できず居留証でないと予約ができないサイトもあるため、海外旅行者にはハードルが高め。

また、運賃支払いも予約時に行うケース、座席の確保のみを行って運賃支払いは乗車地のカウンターやバス車内で行うケース、予約完了後のQRコード等で乗車人数の管理を行っているケース、予約番号やバーコード等をカウンターやバス車内で乗車票に引き換えるケースがあるなど事業者で運用方法はバラバラ。

國光客運自動售票機
https://blog.chiyatani.net/2020/10/kingbus-vending-machine.html
※國光客運の券売機の写真と利用方法

公路客運

基本的な運賃体系は距離✕運賃レートという距離制で、乗降方法は基本的に市區公車と同じ。
悠遊卡や一卡通といった交通乗車ICカードもほとんどの路線で利用可能。

混雑の激しい観光地路線は事前予約に対応している路線もある。

台湾:市區公車(市内バス)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-city-bus.html

路線情報

國道客運と公路客運は交通部公路總局のWebサイト及びアプリで全路線が検索が可能で、直轄市(台北・新北・桃園・台中・台南・高雄)を除く市區公車も検索にも対応。

Web:https://www.taiwanbus.tw/

Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=tms.tw.governmentcase.longway

iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id705700740

その他のアプリやWebツール類は以下を参照

バス(國道客運/公路客運/市區公車)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-traffic-app.html

関連記事

台湾:市區公車(市内バス)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-city-bus.html

台湾桃園国際空港(TPE)発着バス路線一覧
https://tw.cytn.info/p/tpe-airport-bus.html

台湾:電子票證(交通ICカード)
https://tw.cytn.info/p/taiwan-smart-card.html


2024/03/22:路線番号を更新、全体的に微修正
2023/09/28:公路客運即時動態資訊網アクセス制限注意書き追加、リンク更新、全体的に微修正
2022/10/21:路線番号を更新、リンク更新、全体的に微修正
2021/12/9:リンク先更新、國光客運の券売機画像追加
2021/4/10:路線番号の項目の客運事業者にリンク追加、文章を全体的に修正
2020/10/9:ページタイトル及び記事内容大幅改稿

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